物流効率化法とは


正式には「流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律」といいます。流通業務を一体的に実施するとともに、輸送網の集約、モーダルシフト、輸配送の共同化等の輸送の合理化により流通業務を効率化し、物資の流通に伴う環境負荷の低減及び流通業務の省力化を図る事業に対して、その計画の認定、関連支援措置等を定めた法律です。

簡単に一言で言うと「物流の効率化を国として推進しているから、一定の基準をクリアした効率化事業に対しては、いろいろな支援を致しますよ!」という物流事業の効率化を促進する法律なのです。


具体的には

新たな物流施設(倉庫・運送事業の営業所)を建設する際、地方運輸局に「総合効率化計画」を申請し、認定を受けることになります。「総合効率化計画」には、事業計画の概要、効率化計画の概要、施設の図面、設備要件のカタログ等を添付し、提出します。その認定を受けることにより、事業者は物流効率化法で定められているさまざまなメリットを受けることができます。認定を受けた物流施設を物流効率化法では「特定流通業務施設」と呼んでいます。


※左の資料は 国土交通省のHP内にある

「総合効率化認定申請の手引き」 から引用しております。

総合効率化認定申請のメリット


国土交通省のHP内にある「総合効率化認定申請の手引き」に、12のメリットが記載されています。そのうち「特定流通業務施設」の整備を行う事業者にとっての大きなメリットは、下記の二つです。(国土交通省のHP内にある「総合効率化認定申請の手引き 

(導入編)」の4ページ(右の資料))


①開発許可についての配慮 

新たな物流施設(倉庫・運送事業の営業所)を建設する際、重要なのは立地です。インターチェンジ付近や幹線道路沿いなど交通の利便性のよい土地が理想的です。しかし、そういった土地は都計法で「市街化調整区域」に指定されており、原則として物流施設等の建設ができません。しかし、総合効率化計画の認定を受ければ、市街化調整区域でも開発許可を受けて物流施設(特定流通業務施設)を建設することができます。
ただし、市街化調整区域における特定流通業務施設を認めていない自治体もあります。また、都市計画法では配慮がありますが、農地法、森林法では、特段の配慮はありません。

※総合効率化計画で認定を受けられる「特定流通業務施設」であれば、すべて開発許可を受けられるわけではありません。各自治体で「特定流通業務施設」 の立地基準を定めております。物効法の立地基準を満たすと同時に、都計法に基づき各自治体で定めた立地基準も確認して下さい。


②物流拠点施設に関する税制特例 

総合効率化計画の認定を受ければ、一定の要件を満たせば、法人税等の割増償却や固定資産税、都市計画税の課税標準の特例措置を受けることができます。 


※詳しくは、 国土交通省のHP内にある「物流施設の建設や購入をお考えの皆さまへ」 を参照ください。  物流施設を整備される方で、物流総合効率化法の援用を検討されている方向けの資料です。

 

認定を受けるためには

詳細は国土交通省のHP内にある「総合効率化認定申請の手引き」9ページ(左の資料)を確認ください。申請する立場から簡潔に説明すると、認定を受ける基準は下記のようになります。

①総合効率化事業の内容に合致しているか。

2社以上の事業者が連携して行う計画になっているか。
(基本的には倉庫業者+運送業者との連携が必要です)
・輸送・保管・荷捌き・流通加工を一体的に実施できるか。
(保管だけとか、輸送だけではだめです)
・効率化を図る計画になっているか。
(輸送網の集約、モーダルシフト、輸配送の共同化など)

②事業実施の実現性

・施設整備に係る関連法令の許可の見通し。
(特に都市計画法の開発許可の見通しは重要です)
(その他、農地法、森林法、道路法等の協議もあります)

③許認可、登録基準に適合

・倉庫事業は「倉庫業」の認可、運送事業は「一般貨物運送事業」の許認可等の基準に適合している必要があります。


④特定流通業務施設の要件に適合

  ◎事業主体要件:2社以上の連携(倉庫業者+運送事業者)

  ◎効率化要件:輸送、保管、荷捌き、流通加工を一体的に実施すること(倉庫業と一般貨物事業との融合施設である)

  ◎立地要件:社会資本等(高速IC、鉄道貨物駅、港湾、空港等)又は卸売市場の周辺5キロの区域内の土地。
(事業計画の中で、対象の社会資本を利用する計画にする‼)

  ◎規模要件:普通倉庫(平屋3000㎡以上、多階6000㎡以上) 、冷蔵倉庫(容積6000㎥以上)、貯蔵槽倉庫(容積6000㎥以上)

  ◎構造要件:倉庫業法の設備基準に適合していること。(税制特例を希望される場合は、追加基準あり)

  ◎設備要件(必須要件)
・高規格バース
・荷捌き回転場(奥行15m以上)・
・多階の場合にエレベーターやランプウエイ構造
・トラック営業所等又は到着時刻表示装置・
・流通加工施設
・データ交換システム
・貨物保管場所管理システム
・強制送風式冷蔵装置(冷蔵倉庫のみ)、くん蒸ガス循環装置等(貯蔵槽倉庫のみ)
・無人搬送車又は自動化保管装置又は高度荷捌き装置又は自動検品システム
・非常用データ保存システム(データ保存、非常用通信、非常用電源)
・荷崩れ対策 

※設備要件については、国土交通省のHP内にある「総合効率化認定申請の手引き(参考資料)」 を参照してください。設備要件や目標設定方法の詳細が記載されています。

総合効率化計画を援用した物流施設の建設について

 

上記の通り、総合効率化計画の認定を受ければ、市街化調整区域で大型物流施設(特定流通業務施設)を建設することができます。
まず、総合効率化計画の認定をクリアする必要があります。
物流効率化法で定められた特定流通業務施設の立地条件、規模条件、施設の設備等の条件は次ページの「認定を受けるためには」を見て下さい。「総合効率化計画」の申請窓口は地方運輸局となります。相談に行く際には、物流業務の効率化計画案をある程度まとめてから行くことをお勧めします。 

 

次に、各自治体に申請して都市計画法の開発許可申請をはじめ、農地法、森林法、道路法、各自治体の条例等で定められた許認可を取得しなければなりません。特に都市計画法は重要です。「特定流通業務施設」の立地基準や施設要件は、物流効率化法と都市計画法とは若干、相違があります。 物流効率化法 では認めらても、都計法では認められないというケースがありますので、詳しくは「認定申請の手続き」の「土地利用上の各種法令の許認可について」をご確認ください。